星人だって?」
 新田先生は、どうしても信じられないと言う顔で、地底の怪物に問返した。
「ほっ、ほっ、ほっ。まあ文化の低い地球人類には、そのわけがわからないのも無理ではないがね。ほっ、ほっ、ほっ」
 怪物は、檻の中で、からだを奇妙にくねらせて笑うのであった。それは、まるで川岸に生えている蘆《あし》が、風にゆれるようなかっこうであった。
「そのわけを話したまえ。でないと、私は君たちを助けるのを、やめてしまうかも知れないよ」
 と、先生は、わざと怪物をおどした。
「ま、待ってくれ。あなたでも蟻田博士でも、地球人類はすぐに怒り出すから嫌さ」
 と、怪物はぶつぶつ言って、
「じゃあ、そのわけを言うがね。たいしたことではないのだ。さっきも言ったように、私たちが、地球の上でちゃんと生きているのは、この檻の内側に、目には見えないが蟻田博士の発明した減圧幕を張ってあるためだ。ところが、火星兵団の連中は、こんな便利な減圧幕のあることを知らないために、あの大げさな入れ物の中に、はいっているのだ」
「入れ物?」
「そうだ。入れ物だよ。入れ物というのは、ほら、さっきあなたが言ったではないか。たいへんかたい胴!
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