のボートが、斜になって、立っていたでしょう」
「ああ、あれが火星のボートですか」
先生は、始めてそれを知ったような顔をして、うなずいた。
「宇宙艇と言うやつは、あのボートよりも、何倍も大きい乗物なんだ。この宇宙をどんどん走るやつで、それはとてもこの地球の上では、どこにも見当らないりっぱな乗物なんですよ」
丸木は、身ぶりをまぜて、ほこらしげに話をした。
「この地球の上にだって、ロケットと言うものがありますぞ」
「ロケット? はて、それはどんなものかな」
丸木はまだロケットを知らないらしいので、先生は、地面に図をかいて、こんなものだと説明してやった。
丸木は、たいへん熱心に、それを聞いていたが、
「ははあ、ロケットとは、そんなものか」
と、安心したような声で言った。
「あのロケットなどというものは、全く、おもちゃみたいなものだ」
と、怪人丸木は笑う。
新田先生は、ちょっとむっとした。
「わが火星にある宇宙艇は、スピードもたいへん早いし、人を乗せるにしても、一せきの中に千人や二千人は、大丈夫だ。一万人乗のものもある。この地球には、そんなに人の乗れるロケットはないでしょう」
丸
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