とかして外力を用いて、一方の軌道をすこし外してみる方法はないものかと、研究をしたこともあった」
 丸木がとつぜん、けなげなことを言出したので、先生はおどろいた。
「だが、そいつは、なかなかむずかしいことだ。ちょっと我々の手におえないことです。だから、この上は、せめて皆さんがた地球の人類の命を、一人でも多く救ってあげたいと、思うようになったのです」
 怪人丸木は、親切そうなことを言出した。
「それは、御親切さまに……」
 と、新田先生は怪人丸木にお礼を言った。
 ほんとうに親切なのだか何だかわからないが、とにかく丸木は、熱心を面にあらわして、地球の人類をモロー彗星の衝突で死ぬことから、助けてやろうというので、これには、挨拶としてお礼を言わないわけにいかない。
「で、あなたは一体、我々人類を、どうやって助けて下さるのですか」
「そのこと、そのことです」
 と、怪人丸木は両足で地面をとんとんと踏鳴らしながら、
「ねえ、先生。わしは、火星に持っている宇宙艇を、たくさん地球へよこそうと思うのです」
「宇宙艇と言うと……」
「つまり、さっき先生は、外で見られたろうと思うが、山の頂《いただき》に火星
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