ずつっ立ったままだった。他の火星人は、先生と丸木とをとおまきにして、つっ立っている奴もあれば、無作法《ぶさほう》にもごろんと地面に寝そべっている者もあった。
「ところで、新田先生。相談というのは外でもないが、先生は、この地球がやがてモロー彗星と正面衝突して、ばらばらにこわれてしまうのを知っているでしょうね」
「知っていますよ」
 と、新田先生は、すぐに返事をした。
「それが、どうしたのですか」
「いや、どうもしやしませんが、モロー彗星に衝突されると、皆さん、地球の人類は、死んでしまうわけだが、その対策は出来ていますか」
「対策というと……」
「つまり、その場合、何とかして助かる工夫が出来ているかと、私は聞くのです」
「さあ、それは……」
 と言ったが、先生は、返事につかえた。
 日本をはじめ、世界各国では、その日の用意として、全工業力をあげてロケットをたくさんつくっていると噂に聞いているが、それを丸木に話していいものかどうか?
 丸木の眼が、黒眼鏡の奥で、きらりと光ったようである。
 怪人丸木の質問に、新田先生はどう返事をしようかと、迷ってしまった。
 丸木は先生の困った様子を見てとっ
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