は、負けないで大きな声でやりかえした。
「誰が降参すると言った。先生こそ、おとなしくしないと、いのちがないぞ」
「ばかを言うな。誰が降参するものか」
と、新田先生は、またはげしくつっかかって行った。
「おい、待てというのに、話がある!」
「話? 何の話だ。それより先に、その少年を放せ」
「いや、放さん」
「じゃあ、たたかうばかりだ。この怪物め!」
先生は、もうれつに相手の体にぶっつかった。
怪物は、肩から落ちそうな首を、上からちょいとおさえて、身をひるがえした。
「おい待て。そんなに、らんぼうをすると、僕は……」
と、怪物は、少しひるんだような声を出した。
先生は、怪物の胴にしっかりとだきついた。
その時、不思議なことに、怪物の胸もとあたりから、妙ないきづかいが聞え、先生をおどろかした。
「おや、へんだなあ。この怪物は、ふところに、何か入れているかしら」
新田先生は、怪物の胴にしがみついて、はなれない。
「こら、放せ。放さんと、いのちがないぞ」
怪物の声が、先生のあたまの上から、きみわるくひびく。しかし先生は、千二少年を助けたい一心で、もう死にものぐるいでしがみついてい
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