見たが、光がよわくて、よく見定めることが出来なかったが、とにかく階段は、かなりはるか下までつづいているようだった。
先生は、先になって、その階段を踏み、しずかに下りはじめた。古びた木製の階段は、ぎちぎちと音を立てた。
この階段は、大きな煙突の中に仕掛けてあるようなかっこうをしていて、まわりは、厚い壁でとりかこまれていた。だから、ちょっと靴の先が階段の板にぶつかると、とても大きな反響がした。
22[#「22」は縦中横] 怪動物
真暗な階段を、新田先生と千二少年とは、足音をしのばせつつ下りていく。
その階段は、なかなか長くつづいていた。まるで、ふかい井戸の中にはいっていくような気がした。千二少年は、あまりいい気持ではなかった。
先に立って、懐中電灯を光らせていた新田先生が、この時、ふと足をとめた。
(おや先生が、立止った!)
と、千二は、すぐ、それに気がついた。
その時、先生の手が、千二の肩を、静かにおさえた。
(動いてはいけない。静かに!)
と、先生の手は、言っているようだった。
千二は、もちろん、動かなかった。そうして、これは何事かがあるのだと思ったので
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