だ。
火星のボートにつれこまれたり、怪人丸木にいじめられたりしている間に、彼は、だんだん勇気が出て来たのだ。そうして、世の中をさわがす怪しい物の正体を、どこまでもつきとめたいという気持で、はりきっていた。
ことに、自分の先生である新田先生が、わざわざ学校をやすんで、千二のことを心配して、一生けんめいにやっていてくださることを知った時、千二は、自分もまた先生の親切にむくいるため、しっかりしなければいけないと、決心したのであった。
「先生、じゃあ、勇敢に、床下の様子を、さぐって見ましょう」
「ほう、千二君。ばかに元気だなあ」
と、新田先生は、感心の言葉を洩らして、
「だが、もうそのうちにへ蟻田博士が、かえって来そうだから、早いところ、床下を探検して見よう。なるべく、足音を忍ばせ、先生のうしろについておいで」
新田先生は、千二の肩に手をおいて、はげますように言った。
さあ、柱時計の暗号鍵によって開かれた床下には、一体何が秘められているのであろうか。
二つに左右に割れた床の穴に近づいて、下をのぞくと、そこには古びた木製の階段がついていた。懐中電灯をつけて、その階段の下の方を照らして
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