によって、地球の全人類を、だんだん迫って来た大危難から救う道を発見したいのであった。どろぼうみたいなまねをするにはちがいないが、その気持は実に正しく、そうして尊いものであった。
「さあ、この鍵で、この部屋があくはずだ。どうかあいてくれますように」
 先生は、心の中で祈りながら、秘密室の鍵穴に鍵を入れてまわした。
 すると、がちゃりと錠のはずれる音がした。
「しめた!」
 先生は、喜びの声もろとも扉をおして、中へ飛込んだ。さて、どんなにおどろくべきものが、室内に積みかさねられてあるのであろうか。新田先生の胸は、どきどきと大きく動悸を打った。
 さて、先生の目には、どんなものがうつったか。
「あれっ」
 先生は、そこに棒立ちになったまま、目玉をぐるぐるっとまわした。思いもかけないこの部屋の有様であった。
 新田先生は、博士の秘密室の中で、一体何を見たのであろうか。
 意外にも意外! その部屋は、空っぽも同様であった。
 そのだだっぴろい部屋には、湿気のために、妙な斑点のついた床があるばかりで、その床の上には、何もないのであった。まるで、雨天体操場みたいなものであった。
「なんだ、何もないで
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