ろう。だが、使わば使え。魔術の種を、こっちでもって、あばいてやる。きっと、その魔術の種をつきとめるぞ」
課長は、例の自動車の墜落事件を、丸木のやった魔術だと、きめてかかった。たしかにそれは誤りではなかった。怪人丸木のやった仕事にちがいなかったのだから。課長はいかにして、その魔術をとくであろうか。
課長は、車を命じた。
恐しい自動車惨事のあった崖下は、警官によって守られていた。
まっくらな夜を、火がもえていた。
まだ、惨事の自動車がもえつづけているのかと思われたが、そうではなくて、焚火であった。あたりを警戒するためと、そうして惨事の現場を照らすためだった。
焚火は、すぐそばを流れている小川にうつって、火が二段に見えた。
大江山課長は、部下をしたがえて、焚火の方へ近づいた。
そこを守っていた警官が、やっと気がついて、課長の方へ、さっと手をあげて敬礼をした。
「やあ、ごくろう。崖の上からおっこちた自動車というのは、これかね」
「はい、この縄ばりをしてあるのが、それであります」
「ふん、ずいぶん、ひどくなったものだね。もとの形が、さっぱりわからないくらいだ」
「そうであります。
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