ないぜ。夜が二十四時間もつづくんだろう。二十四時間を何にも食べないで生きていられるだろうか」
「さあ、それはちょっとつらいね。途中で一ぺん起きて食事をし、それからまた続きを睡るってえことになるかな」
「なんだか訳が分らなくなった。どうも厄介な土地へ来たもんだ。はっはっはっ」
一同は顔を見合せて大笑いをした。
再襲来か
火星人の大群が、宇宙艇の前方において、再び大々的の集結を始めたという山木の報告は、又もや乗組員たちの顔を、不安に曇らせた。
いったん潮の引くように退いた火星人たちは、こんどは前よりも一層勢いをつよめて宇宙艇へ追って来つつあるのだ。
火星人たちの人数がふえたばかりか、こんどは手に手に異様な棒を持っている。
先が丸く膨《ふく》らんだ棍棒《こんぼう》みたいなものである。そればかりではない。彼らは高い櫓《やぐら》のようなものを後に引張っていた。それは四五階になっていて、どの階にも気味のわるい火星人の顔が、まるでトマトを店頭に並べたように鈴なりになっていた。そういうものが、密林の中から次第次第に現われ、数を増してくるのであった。
(いったい彼らは、どうしよう
前へ
次へ
全163ページ中128ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング