があり、そして互いにビームで枠形《わくがた》に組み合っていた。そういう支柱百四十四本の上に、平らな飛行場がのっているのだ。もちろん鉄の枠の上に鉄板が張ってあり、その上に滑走路《かっそうろ》用の舗装材料が平らにのせてある。
また、その図面には、飛行機が数台|翼《つばさ》をやすめているところがかいてあった。それはいずれもみなヘリコプター式の飛行機ばかりであった。
つまり銀ブラのために、人々はヘリコプターに乗ってこの飛行場まで来て着陸し、それから下へさがって銀ブラとなるわけであった。
「ああ、そうか。ここに見える一本の支柱が一坪館だ。そうだね」
少佐は、太い指で、一本の支柱をおさえた。
「そうです。よく見て下さい。ヒトツボカンと、ネオンサインがついているでしょう」
「はははは、ゆかいだ。こんな大きな飛行場を上にかつぐようになっても、一坪館は、やはりあるんだね」
「そうですとも、この一坪館をみんなに見せて、あと百四十三軒の一坪館をこしらえるんです。それからその上に飛行場をこんな工合につくるんです」
「すばらしい考えだ」
「これで儲《もう》かったら、こんどはもっと飛行場をひろげて、大型の旅
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