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     N74P
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[#ここで罫囲み終わり]
 ここまでは進んだが(第十図)――あとはどうもうまく決らない。帆村は苦しそうに呻《うな》りながら寝返りをうった。
「どうして解けないのだろうか。おれの頭はばかになったのか」
 帆村は拳をかためると、自分の頭をガンとなぐった。
「駄目だ。解けない」
 帆村は算術地獄におちこんだと思った。さもなければ、頭脳が麻痺《まひ》してしまったのだ。ここまで解きながら、答が出ないとは何としたことであろう。はるばる富山まで来て、交番の奥の間に呻吟《しんぎん》している自分が世界中で一番哀れなものに思われた。どうにでもなれ!
 そのうちに酒が身体に廻ってきた。疲労の果《はて》か酒のせいか、彼はうとうとと睡りはじめた。


   謎は解けた


 ぱっと目がさめたとき、彼は急に気分のよくなっていることに気がついた。
 彼は再びノートをとりあげた。
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