ている数字を導きださねば求める謎の数字は結局出てこない仕掛けになっている。
「これは六ヶ敷いことになった」
と思ったが、早く考え出さなければ間にあわない。ピンチは迫っているのだ。
「よおし、考えるだけは考えておこう」
帆村は、うつしとってきたノートを熱心に見つめた。しばらく見ているうちに、彼は一つのヒントをつかんだ。
「なるほど、やっぱり考えてみるものだなあ。すこしずつ解けるじゃないか」
かれはどういう風に考えたか。
74□に8をかけて、その答が□□□2 となるのである。こういう風に8をかけて一の位に2が出てくる場合は、そう沢山あるわけではない。――彼はノートへ、上のような符号をつけた。
[#ここから罫囲み]
[第二図]
※[#丸2、1−13−2]
8←ハ
_______
74A)BCDEFG
↑↑ HIJ2
イロ ↑
ニ
[#ここで罫囲み終わり]
ABCなどの英字は、まだいくつとも分っていない数字である。イロハなどは、もう7とか4とか確定している数字である。
だからいまはAの問題なのである。さていろいろやってみると、Aは二つ
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