くのような出来損いのもくねじの人生を考えてくださる、この情け深い所長さんの言葉によって、ぼくはこれまでの身を切られるようなつらいことを、一遍《いっぺん》に忘れてしまった。ああよかった。やがて所長さんは建物の中に入って、ぼくを木箱《きばこ》の中にぽとんと入れた。その箱には「屑金《くずがね》入れ」と札がかかっていた。



底本:底本:「海野十三全集 第10巻 宇宙戦隊」三一書房
   1991(平成3)年5月31日第1版第1刷発行
初出:「譚海」
   1943(昭和18)年1月
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2005年11月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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