たようです。では電灯を消します。二十分間、おしずかにねがいます」
 会長が、ぱちっと電灯のスイッチをひねった。室内はまっくらになった。


   怪奇な実験


 一座はしずまりかえって、こわいようだ。そのとき会長のおさえつけるような声が闇の中にした。
「どうぞゴングさん。お現われ下さい。心霊ゴングさん。今どこにおられますか」
 すると、またうーんとうなる声がして、
「わしは、もうここにきている」
 と、いんいんたる声がした。岩竹女史のねむっているあたりだ。東助とヒトミは、急におそろしくなってポーデル博士にすがりついた。
「大丈夫、大丈夫。よく見ておいでなさい」
 博士はやさしく肩をなでてくれた。
「もう、おいでになっていましたか。それでは何か見せていただきたいですね」
「よろしい。ラッパをとりよせて、吹いてきかせよう」
 ゴングさんの声がしたと思うと、闇の空中にラッパの形をしたものが浮きあがった。全体が青白い光をはなっている。
 東助とヒトミは、また博士にすがりついた。
 そのラッパは宙をくるくるまわりだした。そのうちに大きく宙をとび始めた。会員の頭の上にもきた。会員の中には、あっと
前へ 次へ
全126ページ中66ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング