立上って、中央のおそろしそうな椅子にどっかと腰をかけた。幹部たちは、太い綱《つな》を十五、六本、もちだした。
会長が女史に、白い手拭《てぬぐい》で目かくしをし、その上にさらにゴム布で二重の目かくしをする。そしてうしろへ身を引き、合図《あいず》の手をあげると、綱をもった幹部と会員とが女史のそばへより、女史の身体や手足を、むごいほどきつく椅子にしばりつける。二重にしばったところもある。両手などはうしろに組合わしてしばった上、さらにそれを椅子の背にしばりつける。
これでは女史は全く身うごきもできないし、さぞ身体が痛いことだろうと思われた。
「これ位でいいでしょう。岩竹先生、痛くありませんか」
「今日はずいぶん、きつくしばりましたねえ」
「すこしゆるめましょうか」
「いや、いいです。もう二三本しばってみて下さい」
また追加の綱でしばった。
「それでは、岩竹先生のお身体を、心霊にひきわたします」
髭の会長は前にでて、女史に向って合掌《がっしょう》し、なにか呪文《じゅもん》のようなものをいって、えいっと声をかけると、椅子の中の女史は、うーんと呻《うな》って、身をうしろへそらせた。
「かかっ
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