木小屋の一部を片づけさせ、そこを半蔵が座敷牢《ざしきろう》の位置と定めた。早速村の大工をも呼びよせて、急ごしらえの高い窓、湿気を防ぐための床張《ゆかば》りから、その部屋に続いて看護するものが寝泊まりする別室の設備まで、万端手落ちのないように工事を急がせた。栄吉はまた、町の重立った人々にも検分に来てもらって、木小屋のなかの西のはずれを座敷牢とし、用心よくすべきところには鍵《かぎ》をかけるようにしたことなぞを説き明かした。なにしろ背は高く、足袋《たび》は図《ず》なしと言われるほど大きなものをはき、腕の力とても相応にある半蔵のような人をいれる場処とあって、障子を立てる部分には特にその外側に堅牢な荒い格子《こうし》を造りつけることにした。

       二

 座敷牢《ざしきろう》はできた。そこで栄吉は親戚《しんせき》旧知のものを旧本陣の一室に呼び集めてそのことを告げ、造り改めた裏の木小屋の一部にはすでに畳を入れるまでの準備もととのったことを語り、さてそちらの方へ半蔵を導くには、どう彼を説得したものかの難題を一同の前に持ち出した。この説得役には笹屋庄助《ささやしょうすけ》が選ばれた。庄助なら
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