とおまんも半蔵夫婦の顔を見比べながら、
「遺族にお別れをさせるつもりだったのか、それとも辱《は》じしめるつもりだったのか。」
「実にけしからん、無情な事をしたものだッて、そう言わないものはありませんよ。」
 武田、山国、田丸らが遺族の男の子は死罪に、女の子は永牢を命ぜられた。そのうち、永牢を申し渡されたものの名は次のように出ていた。
[#地から11字上げ]武田伊賀娘
[#地から7字上げ]よし
[#地から6字上げ]十一歳
[#地から14字上げ]同妾《めかけ》
[#地から7字上げ]むめ
[#地から6字上げ]十八歳
[#地から9字上げ]武田彦右衛門妻
[#地から7字上げ]いく
[#地から6字上げ]四十三歳
[#地から11字上げ]山国兵部妻
[#地から7字上げ]なつ
[#地から6字上げ]五十歳
[#地から14字上げ]同娘
[#地から7字上げ]ちい
[#地から6字上げ]三十歳
[#地から8字上げ]山国|淳一郎《じゅんいちろう》娘
[#地から7字上げ]みよ
[#地から6字上げ]十一歳
[#地から14字上げ]同娘
[#地から7字上げ]ゆき
[#地から6字上げ]七歳
[#地から14字上げ]同娘
[#地
前へ 次へ
全434ページ中287ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
島崎 藤村 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング