ってもあの通り遊んでいるもんですから、世話をしたいは山々なんです。なにしろ手の要《かか》る病人ですからねえ。それに物価はお高く成るばかりですし……」
復た復たお倉の話は横道の方へ外《そ》れそうなので、三吉の方では結末を急ごうとした。
「あれだけ有ったら、いきそうなものですがナア」
「そこですよ。もう二円ばかりも月々増して頂かなければ、御世話が出来かねるというんです」
「姉さん、どうです」と三吉は串談《じょうだん》のように、「貴方の方で宗さんを引取っては。私の方から毎月の分を進《あ》げるとしたら、その方が反《かえ》って経済じゃ有りませんか」
「真平《まっぴら》」とお倉は痩細《やせほそ》った身体を震わせた。「宗さんと一緒に住むのは、死んでも御免だ」
傍に聞いているお雪も微笑んだ。
病身な宗蔵は、実の家族から、「最早お目出度く成りそうなもの」と言われるほど厄介に思われながら、未だ生きていた。実の出発後は、三吉がこの病人の世話料を引受けて、月々お俊の家へ渡していた。どんなに三吉の方で頭脳《あたま》の具合の悪い時でも、要《い》るだけのものは要った。無慈悲な困窮は迫るように実の家族の足を運ば
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