はな》し下《くだ》さい。』
と言《い》ひました。
伯父《をぢ》さんも、吉《きち》さんも、友伯父《ともをぢ》さんも、みんなお猿《さる》さんの側《わき》へ來《き》まして、崖《がけ》の下《した》にある古《ふる》い石碑《せきひ》の文字《もじ》を讀《よ》みました。それには、
『かけはしやいのちをからむ蔦《つた》かづら』
としてありました
六七 山越《やまご》し
やがて、父《とう》さんは伯父《をぢ》さんに連《つ》れられて、『みさやま峠《たうげ》』といふ山《やま》を越《こ》しにかゝりました。
父《とう》さんも馬籠《まごめ》のやうな村《むら》に育《そだ》つた子供《こども》です。山道《やまみち》を歩《ある》くのに慣《な》れては居《ゐ》ます。それにしても、『みさやま峠《たうげ》』は見上《みあ》げるやうな險《けは》しい山坂《やまさか》でした。大人《おとな》の足《あし》でもなか/\骨《ほね》が折《を》れるといふくらゐのところでした。何故《なぜ》、伯父《をぢ》さんがそんな山越《やまご》しにかゝつたかといふに、早《はや》く皆《みんな》を連れて馬車《ばしや》のあるところまで出《で》たいと考《かんが》へたか
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