心機妙変を論ず
北村透谷
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)況《いは》んや
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)傲逸不遜|磊落《らいらく》奇偉の一人物
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)惘々《まう/\》として
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哲学必ずしも人生の秘奥を貫徹せず、何ぞ況《いは》んや善悪正邪の俗論をや。秘奥の潜むところ、幽邃《いうすゐ》なる道眼の観識を待ちて無言の冥契を以て、或は看破し得るところもあるべし、然《さ》れども我は信ぜず、何者と雖《いへども》この「秘奥」の淵に臨みて其至奥に沈める宝珠を探り得んとは。
むかし文覚《もんがく》と称する一傲客、しばしが程この俗界を騒がせたり。彼は凡《すべ》ての預言者的人物の如く生涯真知己を得ることなく、傲逸不遜|磊落《らいらく》奇偉の一人物として、幾百年の後までも
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