ん/\私には、交通費や飯にありつくために出掛けることさえ余裕なくなり、その喫茶店には三日に一度、一週間に一度、十日に一度という風に数少なくなって行った。「地方」「地区」それに「工細」と仕事が重なって居り、一日に十二三回の連絡さえあることがあった。そんな時は朝の九時頃出ると、夜の十時頃までかゝった。下宿に帰ってくると首筋の肉が棒のように固《こ》わばり、頭がギン、ギン痛んだ。私はようやく階段を上がり、そのまゝ畳のうえにうつ伏せになった。私はこの頃、どうしても仰向けにゆッたりと寝ることが出来なくなった。極度の疲労から身体の何処《どこ》かを悪くしているらしく、弱い子供のように直ぐうつ伏せになって寝ていた。私は思い出すのだが、父が秋田で百姓をしていた頃、田から上がってくると、泥まみれの草鞋《わらじ》のまゝ、ヨクうつ伏せになって上り端《はな》で昼寝していた。父は身体に無理をして働いていた。小作料があまり酷なために、村の人が誰も手をつけない石ころ[#「ころ」に傍点]だらけの「野地《やじ》」を余分に耕やしていた。そこから少しでも作《さく》をあげて、暮しの足《たし》にしようとしたのである。そんなことのた
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