った。本工を獲得することの重要さが繰りかえされながら、それがなか/\困難なところから、成績が挙っていなかったのだ。「僚友会」も二三の人間をのぞけば、漠然とした考えから入っているので、それらの眼の前で清川が正しいか、須山が正しいかをハッキリと示せば、それらのものでこっちについてくる可能性が充分にあった。
「僚友会」は戦争が始まってから半年にもなると云うのに、一二度しか会合を持っていなかった。仲間のうちでもそれをブツ/\云っていた。須山はまず皆の前で、これだけの労働者や農民が戦地に引き出され、且つ日常生活でもこれだけの強行軍をやらされているときに、「僚友会」が一度も真剣に開かれなかったことは、階級的裏切りだ、というところから始めた。五六人が「異議なしだな……。」と云った。が、その連中は云ってしまってから、モジ/\している。私も須山も反動組合の「革反」の経験があるので、その「異議なしだな」と云って、モジ/\したのがよく分った。それで私は笑った。須山も笑った。が、彼は「痛た、痛た!」とほう[#「ほう」に傍点]帯の上から顔を抑えた。彼は、よく人の特徴をつかんだ真似がうまかった。
慰問金のことに
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