それ等は海賊船にでも躍《おど》り込むように、ドカドカッと上ってくると、漁夫や水、火夫を取り囲んでしまった。
「しまった! 畜生やりゃがったな!」
芝浦も、水、火夫の代表も初めて叫んだ。
「ざま、見やがれ!」――監督だった。ストライキになってからの、監督の不思議な態度が初めて分った。だが、遅かった。
「有無」を云わせない。「不届者」「不忠者」「露助の真似する売国奴」そう罵倒《ばとう》されて、代表の九人が銃剣を擬されたまま、駆逐艦に護送されてしまった。それは皆がワケ[#「ワケ」に傍点]が分らず、ぼんやり見とれている、その短い間だった。全く、有無を云わせなかった。――一枚の新聞紙が燃えてしまうのを見ているより、他愛なかった。
――簡単に「片付いてしまった」
「俺達には、俺達しか、味方が無《ね》えんだな。始めて分った」
「帝国軍艦だなんて、大きな事を云ったって大金持の手先[#「手先」に傍点]でねえか、国民の味方? おかしいや、糞喰らえだ!」
水兵達は万一を考えて、三日船にいた。その間中、上官連は、毎晩サロンで、監督達と一緒に酔払っていた。――「そんなものさ」
いくら漁夫達でも、今度とい
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