う今度こそ、「誰が敵」であるか、そしてそれ等が(全く意外にも[#「全く意外にも」に傍点]!)どういう風に、お互が繋がり合っているか、ということが身をもって知らされた。
毎年の例で、漁期が終りそうになると、蟹罐詰の「献上品[#「献上品」に傍点]」を作ることになっていた。然し「乱暴にも」何時でも、別に斎戒|沐浴《もくよく》して作るわけでもなかった。その度に、漁夫達は監督をひどい事をするものだ、と思って来た。――だが、今度は異《ちが》ってしまっていた。
「俺達の本当の血と肉を搾《しぼ》り上げて作るものだ。フン、さぞうめえこったろ。食ってしまってから、腹痛でも起さねばいいさ」
皆そんな気持で作った。
「石ころ[#「ころ」に傍点]でも入れておけ! かまうもんか!」
「俺達には、俺達しか味方が無えんだ」
それは今では、皆の心の底の方へ、底の方へ、と深く入り込んで行った。――「今に見ろ!」
然し「今に見ろ」を百遍繰りかえして、それが何になるか。――ストライキが惨《みじ》めに敗れてから、仕事は「畜生、思い知ったか」とばかりに、過酷になった。それは今までの過酷にもう一つ更に加えられた監督の復仇
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