は、彼を素足のまゝ立たして置いて、(以下七行削除)彼は終ひにへな/\に坐り込んでしまつた。
それが終ると、兩手の掌を上に向けて、テーブルの上に置かせ、力一杯×××××××××××。それからよくやる、指に××を×××××××。――これ等を續け樣にやると、その代り/″\にくる強烈な刺戟で神經が極度の疲勞におち入つて、一時的な「痴呆状態」(!)になつてしまう。彈が[#「彈が」はママ]もどつて、ものにたえ性がなく、うかつな「どうでもいゝ」氣持になつてしまふ。そこをつかまへて、××は都合のいゝ××をさせるのだつた。
そのすぐ後で取調べられた鈴本の場合なども、同じ手だつた。彼は或る意味で云へば、もつと××××をうけた。彼はなぐられも、蹴られもしなかつたが、たゞ八回も(八回も!)×××に×××××××事だつた。初めから終りまで××醫が(!)(以下四行削除)八回目には鈴本はすつかり醉拂ひ切つた人のやうにフラ、フラになつてゐた。彼は自分の頭があるのか、無いのかしびれ切つて分らなかつた。たゞ主任も特高も××係の巡査も、室も器具も、表現派のやうに解體したり、構成されて映つた。さういふ朦朧とした意識のまゝ
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