通西軒へ持って往くと、自堂上人は蠅に加持土沙《かじすさ》をふりかけた。
次に瑞光寺へ持って往くと、慈明上人は経を読んで、蠅を山上へ葬って卒都婆をたてた。これは元禄十五年に於ける京の巷説の一つである。
底本:「日本の怪談(二)」河出文庫、河出書房新社
1986(昭和61)年12月4日初版発行
底本の親本:「日本怪談全集」桃源社
1970(昭和45)年初版発行
※「親類の老人と話していた女房の」の「話して」は底本では「語して」でしたが、親本を参照して直しました。
入力:Hiroshi_O
校正:門田裕志、小林繁雄
2003年7月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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