涼亭
――序に代へて――
田中貢太郎
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)痩《や》せて
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一人|上手《かみて》から
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「さんずい+緇のつくり」、第3水準1−86−81]
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蒲留仙 五十前後の痩《や》せてむさくるしい容《なり》をしている詩人、胡麻塩《ごましお》の長いまばらな顎髯《あごひげ》を生やしている。
李希梅 留仙の門下、二十五、六の貴公子然たる読書生。
葉生 浮浪人、二十六、七の背のひょろ長い髪の赤茶けた碧《あお》い眼の青年。
村の男
旅人 甲、乙。
[#ここから3字下げ]
山東省|※[#「さんずい+緇のつくり」、第3水準1−86−81]《し》川の某山村の街路にある涼亭《りゃんちん》。それは街路の真中に屋根をこしらえ、左右の柱に添えて石台を置いて腰掛けとしたもので、その中を抜けて往来する者が勝手に休んでいける
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