蕩たることあり、鶉《うずら》奔々《ほんほん》として良なし、悪貫已に盈《み》つ。罪名宥さず。陥人の坑、今より填《み》ち満ち、迷魂の陣、此より打開す。双明の燈を焼毀《しょうき》し、九幽の獄に押赴《おうふ》す。
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武士達は泣き叫ぶ邪鬼を曳いて行った。そして、武士達が見えなくなると、道人も起ちあがって童子を伴れて行ってしまった。
翌日土地の者は、道人に昨日の礼を言おうと思って、四明山頂の草庵へ行ったが、草庵は空になって何人もいなかった。土地の者は道人の行方を訊こうと思って玄妙観へ行ってみると、魏法師は口が利けなくなっていた。
底本:「中国の怪談(一)」河出文庫、河出書房新社
1987(昭和62)年5月6日初版発行
底本の親本:「支那怪談全集」桃源社
1970(昭和45)年11月30日発行
入力:Hiroshi_O
校正:小林繁雄、門田裕志
2003年9月17日作成
青空文庫作成ファイル:
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