と云つて、小松君は暫らく語を切つたが、
『さう/\、「毎日」の菊池ですね。』
『※[#「口+云」、第3水準1−14−87]《うん》。』
『アノ男は怖い樣な顏してるけれど正直ですな。』
『怎《どう》して?』
『昨晩《ゆうべ》矢張琵琶會に來てましたがね。』
底本:「石川啄木作品集 第二巻」 昭和出版社
1970(昭和45)年11月20日発行
※底本の疑問点の確認にあたっては、「啄木全集 第三巻 小説」筑摩書房、1967(昭和42)年7月30日初版第1刷発行を参照しました。
※底本では、一部新旧漢字が混在している箇所がありますが、旧漢字に統一しました。仮名遣いも旧仮名に統一しました。
※底本91頁上段10行目の※[#「りっしんべん+曹」]は、※[#「りっしんべん+「夢」の「タ」に代えて「目」」、第4水準2−12−81]に置き換えました。
※「二ケ月」「二三ケ月」「九ケ月」の「ケ」を小書きしない扱いは、底本通りにしました。
※本作品中には、身体的・精神的資質、職業、地域、階層、民族などに関する不適切な表現が見られます。しかし、作品の時代背景と価値、加えて、作者の抱えた限界を読者自身
前へ
次へ
全56ページ中55ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
石川 啄木 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング