ィれ達の眼をうまくくらまかしたというので、たいした評判を取り、おかげであの画は途方もない値段である富豪《かねもち》の手に買い取られたそうだ。何が幸福《しあわせ》になるんだか、人間の世の中はわからないことだらけだよ。」
「そうだとも。そうだとも。」
残りの雀は声を揃えて調子を合せました。
「ほんとうに忌々《いまいま》しいたらありゃしない。ひとの失敗《しくじり》を自分の幸福《しあわせ》にするなんて。今度出逢ったが最後、この剣でもって思いきりみなの復讐《しかえし》をしてやらなくっちゃ。」
蜜蜂は黄ろい毛だらけの尻に隠していた短剣をそっと引っこ抜いて、得意そうに皆に見せびらかしました。剣は持主が手入れを怠けたせいか、古い留針《とめばり》のように尖端《さき》が少し錆びかかっていました。
「お前。まだ分ってないんだな。画を描くことの出来る手は、また生物《いきもの》を殺すことも出来る手だってことがさ。」第一の雀は蜜蜂の態度に軽い反感をもったらしく、わざと自分の不作法を見せつけるように、枝の上から白い糞《ふん》を飛ばしました。「お前、その剣でもって人間の首筋を刺すことが出来るかも知れんが、その代り
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