A
「何だ。画にかいた花だったのか。ひとを調弄《からか》うのも大概にするがいいや。」
とぶつぶつ呟きながら、ひどく腹を立てて飛び去りました。

     2

 ある日のこと、画家にあざむかれた雀の小坊主と蜜蜂とは、人間に立ち聴きせられないように、わざと木深い森の中に隠れて、何がな復讐《しかえし》の手段はないものかと、ひそひそ評議をこらしていました。
「人間って奴、何だってあんなにまやかし物が作りたいんだろうな。みんな神様の真似ごとじゃないか。」
 癇癪持の蜜蜂は、羽をならしながら憎々《にくにく》しそうに言いました。曩《さき》の日のことを思うと、今になってもまだ腹に据えかねるのでした。
「そうだよ。みんな神様の真似ごとさ。唯仕事がすこしばかりまずいだけなんだ。」
 第一の雀が片脚をあげて、毛深いぼんのくぼの附近《あたり》を掻きながら、こんなことを言いました。
「巧くもないくせに、何だってそんなことに手出しなぞするんだろうな。」
「小《ち》っちゃな神様になりたいからなんだよ。」第三の雀が貝殻のような嘴をすぼめて、皮肉な口をききました。「現におれ達をかついだあの二人の画かきだね。あいつらは
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