雜誌屋や何か來ていやになつて仕舞ふ。文章も作るひまがない。芝居は是からやるのですね。東京でも坪内さんの門下生がやりますよ。押入のなかで三味線をひくのは近世奇人傳にでもありそうだ。そんな事が出來れば病氣はまづ大丈夫ですね。猫の原書をかひにくるのは猫中の材料だ。色々な人があるものだ。大町といふ男が猫をよんで作者は氣の小さい陰氣な少し洒落氣のある男だと二度も三度も繰り返して居る。人民新聞といふのには僕が猫を作つて以來細君と仲が惡るくなつたとあるさうだ。すると高等學校で其きり拔きを大事に校長に御目にかける。内田魯庵といふ男は夏目君は金田夫人に談判されて迷惑して居るさうだとある男に話したさうだ。
僕も此位有名になれば申分はないと思ふ。昔はこんな事が氣にかゝつて一々正誤しないと心持ちがわるかつた。今では却つて面白い心持ちがする。是から文章でもかいてながく居ると益僕の惡口をいふものが出て來ます。仕舞には漱石は昨日死んださうだ。いや瘋癲院へ這入つた。華族の御孃さんから惚れられたなんて妙なのが出て來るでせう
今日は紀元節でいゝ天氣です、一昨日は雪でね。大變積つた。今日も道がわるい。昨夜は中川や何か四
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