》わせようというんだ。ちょっと好いだろう」
お延は網代組《あじろぐみ》の竹垣の中程にあるその茅門《かやもん》を支えている釿《ちょうな》なぐりの柱と丸太の桁《けた》を見較べた。
「へえ。あの袖垣《そでがき》の所にあったのを抜いて来たの」
「うんその代りあすこへは玉縁《たまぶち》をつけた目関垣《めせきがき》を拵《こしら》えたよ」
近頃|身体《からだ》に暇ができて、自分の意匠《いしょう》通り住居《すまい》を新築したこの叔父の建築に関する単語は、いつの間にか急に殖《ふ》えていた。言葉を聴いただけではとても解らないその目関垣というものを、お延はただ「へえ」と云って応答《あしら》っているよりほかに仕方がなかった。
「食後の運動には好いわね。お腹《なか》が空《す》いて」
「笑談《じょうだん》じゃない、叔父さんはまだ午飯前《ひるめしまえ》なんだ」
お延を引張って、わざわざ庭先から座敷へ上った叔父は「住《すみ》、住」と大きな声で叔母を呼んだ。
「腹が減って仕方がない、早く飯にしてくれ」
「だから先刻《さっき》みんなといっしょに召上《めしや》がれば好いのに」
「ところが、そう勝手元の御都合のいいよう
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