飛び出してから諸所を流浪《るろう》する間に、ある男と親しい仲になって、子を生んで、それからその男に棄《す》てられます。男はマグダの故郷に帰って、立派な紳士になりすましていると同時に、マグダは以太利《イタリー》で有名な唄《うた》い手《て》になる。回《めぐ》り回って故郷へ興行に来る。父母と和解する。ところが流浪中の不品行が曝露《ばくろ》して、また騒動が起ろうとすると、昔《むか》し棄《す》てた男が出て来て正当に婚儀を申し込む。ここでめでたく市が栄えれば平凡極まる趣向でありますが、いざという間際《まぎわ》になって、聟《むこ》になろうという男が昔の事――互の間に子があると云う事――だけは、今の身分にかかわるから、どうか公けにしずにおいてくれと頼む。マグダはここまでは納得したようなものの、そんな関係を内々にして夫婦になれるものかと大いに怒って、どう頼んでも聞き入れない。父は御前が承知してくれないと、家の恥辱になる。いたずら娘を持ったと云われては、世間へ顔向けができない。妹だって御前の身内だと云われては、誰も貰い手がない。だから、どうか承知して男の云う事を承知してやれと逼《せま》る。マグダはどうあっ
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