んの身体《からだ》は一枚の布団《ふとん》の中で、小さく平ったくなっている。気の毒なほど小さく平ったく見えた。その内《うち》唸《うな》り声《ごえ》も、どうにか、こうにかやんだようだから、また顔の向《むき》を易《か》えて、囲炉裏の中を見詰めた。ところがなんだか金さんが気に掛かってたまらないから、また横を向いた。すると金さんはやっぱり一枚の布団の中で、小さく平ったくなっている。そうして、森《しん》としている。生きてるのか、死んでるのか、ただ森としている。唸られるのも、あんまり気味の好いもんじゃないが、こう静かにしていられるとなお心配になる。心配の極《きょく》は怖《こわ》くなって、ちょっと立ち懸けたが、まあ大丈夫だろう、人間はそう急に死ぬもんじゃないと、度胸を据《す》えてまた尻を落ちつけた。
ところへ二三人、下からどやどやと階下段《はしごだん》を上がって来た。もう飯を済ましたんだろうか、それにしては非常に早いがと、心持上がり段の方を眺《なが》めていると、思も寄らないものが、現れた。――黒か紺《こん》か色の判然《はっきり》しない筒服《つつっぽう》を着ている。足は職人の穿《は》くような細い股引《
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