なくなった所で一向|差《さ》し支《つか》えはない。又実際消えてなくなるかも知れん。然し将来忙中に閑を偸《ぬす》んで硯《すずり》の塵《ちり》を吹く機会があれば再び稿を続ぐ積《つもり》である。猫が生きて居る間は――猫が丈夫で居る間は――猫が気が向くときは――余も亦《また》筆を執《と》らねばらぬ。
明治三十八年九月
底本:「夏目漱石全集第十巻」筑摩書房
1966(昭和41)年8月30日初版発行
入力:富田倫生
校正:林 幸雄
2008年7月22日作成
青空文庫作成ファイル:
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