めて貰ふ。
飯屋のおかみさんとルンペン(博多にて)
大衆酒場の女給さん
お大師様とルンペン(途上)
仏様と泥坊
三月廿八日 晴、福岡。
ありがたう三洞さん、さよなら坊ちやん。
福岡市街をムチヤクチヤに歩きまはる、やたらに酒を呷る。……
夕方、ふたゝびTさんを訪問、折よく逢へて、お互にのんべい[#「のんべい」に傍点]だから気軽く酔うて、ぐつたり寝入つた。
Tさんが奥さんに投げるオイコラはよくない。
三月廿九日 快晴、神湊。
バスで神の湊へ。――
俊和尚はエライ和尚でないだけ好きな和尚だ、清丸さんもよい坊さんになつてゐる、奥さんはもとより温良な家庭婦人だ、おいしいチリを御馳走して下さる、うどんもおいしかつた。
三月三十日 八幡。
朝から飲む、ルンペン画家ともいふべきHさんに紹介される、五十未だ家をなさぬ彼は国際的放浪者らしい面影もある、彼は描き私は書いた、そして二人共に飲んだ。
午後出立、俊和尚の温情をしみ/″\感じた、バスで赤間へ、汽車で折尾まで、電車で八幡へ、Iさんの茶の間へころげこむと、また酒だ。
夜は鏡子居徃訪、おとなしく帰つておとなしく寝た。
三月卅一日
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