其中日記
(十三)
種田山頭火
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)業《ゴウ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「目+星」、第4水準2−82−9]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)やれ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
五月一日[#「五月一日」に二重傍線] 晴――曇――雨。
早起、一風呂あびて一杯ひつかける、極楽々々!
七時のバスで帰庵。
留守中に敬君や樹明君や誰かゞ来庵したらしい、すまなかつた、残念なことをした。
何となく憂欝。――
W屋主人来庵。
風が出て来た、風はほんたうにさびしい、やりきれない。
午後、樹明君を訪ね、いつしよに街へ出かけて飲む、敬君にも出くわし、三人で飲む、酔ふ、どろ/\になつてしまつた、それでも戻ることは戻つた、つらかつた、やれ/\!
夜中に眼が覚めて、とてもさびしかつた、かなしかつた。
慎しむべきは酒なりけり[#「慎しむべきは酒なりけり」に傍点]! 老いては
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