其中日記
(十二)
種田山頭火
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)業《ゴウ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一|杯《ツキ》の
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#ここから2字下げ]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いろ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
[#ここから2字下げ]
知足安分。
他ノ短ヲ語ル勿レ。
己ノ長ヲ説ク勿レ。
応無所住而生其心[#「応無所住而生其心」に傍点]。
独慎、俯仰天地に愧ぢず。
色即是空、空即是色。
誠ハ天ノ道ナリ、コレヲ誠ニスルハ人ノ道ナリ。
[#ここで字下げ終わり]
一月一日[#「一月一日」に二重傍線] 晴――曇、時雨。
午前中は晴れてあたゝかだつたが、午後は曇つて、時雨が枯草に冷たい音を立てたりした。
――別事なし[#「別事なし」に傍点]、つゝましくおだやかな元日であつた(それが私にはふさはしい)。
賀状いろ/\、今年は少い、緑平老よ、ありがたう、独酌のよろしさ(鰯の頭[#「鰯の頭」に傍点]をしやぶり
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