辺整理。
規律ある生活[#「規律ある生活」に傍点]、――それが正しい生活だ、人間は節制をなくしてはならない、孔子でさへも、我れ七十にして[#「七十にして」に傍点]己の欲するところに従うてその矩を踰えず、といはれたではないか、この事が六十近く[#「六十近く」に傍点]なつて初めて解つた。
矛盾だらけの私[#「矛盾だらけの私」に傍点]である、私の日々の生活は矛盾に矛盾を積み重ねて行くやうなものだ。
無坪兄から見事な壺を頂戴した、兄その人に触れたやうな気がした。
雨はしんみりと落ちつかせてくれる、今日はおだやかな好日であつた。
昨日の蒸暑さにひきかへて今日は肌寒かつた。
煙草もなくなつた、喫はないでこらへた。
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離愁[#「離愁」に白三角傍点]
[#ここから3字下げ]
□人間性に根ざす流浪性
□孤立と集合
□人間は人間の中
□ルンペンの悲哀
[#ここで字下げ終わり]
四月廿三日[#「四月廿三日」に二重傍線] 曇――晴。
沈静、多少の憂欝。
妙な人間が来た、彼は唖だつた、頭髪だけはキチンと分けて古オーヴアを着てゐる、彼に対して、私は何となく不愉快を感じた、悲しい事実だが
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