」に傍点]、――さういふ俳句を私は作りたい[#「さういふ俳句を私は作りたい」に傍点]。
酒乱清算の機縁が熟したと思ふ(私の場合では酒乱[#「酒乱」に傍点]といふよりも酒狂[#「酒狂」に傍点]といふべきだらう)。
今日も午後は近郊散策、形あるものがくづれる姿を見た、……途中、シヨウチユウ半杯が腹の虫をごまかした。
婦人公論[#「婦人公論」に傍点]を読む、なか/\面白い、私はその実話[#「実話」に傍点]や告白[#「告白」に傍点]から(それが真実のものであるかぎりは)、教へられ考へさせられることが多い。
「おさびしいでせう」と訪ねて来た人がしば/\いふ、さうです、さびしくないことはない、しかしさびしい以上によいもの[#「さびしい以上によいもの」に傍点]があります、どちらもよいことは世の中にありませんからね、私は社会の例外[#「社会の例外」に傍点]として存在してゐるのです、私だけにはかういふ生活態度も生活様式も自然で当然で、必然でもありますが、例外は飽くまでも例外ですよ、と私は答へる。
空は高く地は広く、山も水も草も美しい、私は幸福だ[#「私は幸福だ」に傍点]、生きられるだけは生きよう[#「生
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