1=X[#ここで横組み終わり] 人生とはかういふものか [#ここから横組み]1−1=0[#改行]1×1=X[#ここで横組み終わり]
△言葉の味
貧乏、銭なし、無一文、等々。
△後悔しない私[#「後悔しない私」に傍点]になりたい。
[#ここで字下げ終わり]
九月廿八日[#「九月廿八日」に二重傍線] 晴。
樹明君悄然として出勤する、人間樹明のしほらしさは見るに忍びなかつた。
朝酒! 幸か不幸か、どちらでも構はない。
嫌な手紙を書いた、書きたくないけれど書かなければならなかつた、それを持つて駅のポストへ出かけて、そしてふら/\飲み歩いた(といつてもフトコロはヒンヂヤクだつた)、ぼろ/\になつた、とう/\また畜舎の御厄介になつた。……
九月廿九日[#「九月廿九日」に二重傍線] 秋晴。
早朝帰庵。
その日が来た[#「その日が来た」に傍点]、と思ふ。
NさんがFさんと同道して来庵、私のことが記事として載つてゐる福日紙を持つて(先日のMさんが書いたのだ)、同道して散歩、たいへん労れて戻る。
魚眠洞君の手紙はうれしかつた。
Kから新婚写真を送つてきた、それはもとより私を喜ばしたが、同時
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