」に傍点]となる。
この境地、そしてその作品。
[#ここで字下げ終わり]
十二月七日[#「十二月七日」に二重傍線] 曇。
睡れないので早くから起きて、飲んだり食べたり、そして六時の汽車で黎々火君を見送り、二人はそのまゝ湯田へ、例の千人風呂でのんびり遊ぶ。
友情と温泉とには相通ずるものがあるやうだ[#「友情と温泉とには相通ずるものがあるやうだ」に傍点]。
山口へまはる、途中、酒屋に腰掛けて濁酒をひつかける、それから駅通りで、簡単なれども意味深い会食、満腹をバスに揺られて、学校に樹明君を訪ふ、そして再び庵へ、胡瓜がうまかつた(これは樹明君から澄太君への贈物を裾分けして貰つたのだ)。
一時の汽車で名残惜しくもお別れ。
しよんぼり帰つてうたゝねする、さびしいな。
待つたが樹明君は来てくれなかつた、いや来てくれた、寝苦しかつた。
想ひ出せば、今日は私の記念日[#「記念日」に傍点]だ、去年の今日、私は捨身懸命の長旅に立つたのである。……
[#ここから1字下げ]
○独り言
○或る問答
○濁酒
○忘れられない人物
○貰ひ水
○寒鮒
○情熱
○放心
○持味
○その犬
○郵便
○生地に生きる
○老
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