人間をまづ観る、社会性[#「社会性」に傍点]よりも人間性[#「人間性」に傍点]を重く考へる(といつて、勿論、社会から孤立した人間が存在するといふのではない、人間は社会的環境によつて規定せられるものではあるが――)。
[#ここで字下げ終わり]
十二月四日[#「十二月四日」に二重傍線] 曇、時雨。
まつたく冬日風景。――
なか/\冷える、奥は雪だらう、寒がりの私は土鼠のやうに火燵にもぐりこんでゐる(抱壺君はベツドで頭だけ出して蓑虫みたいださうな)。
ワガママ、イクヂナシ、何といはれても仕方がない、アルコールが老衰を早発さしたのだらう。
あとくされのない生活[#「あとくされのない生活」に傍点]、さういう生活をしたい。
郵便が来なかつた、このことだけでも私には大きな失望を与へる。
午後ポストまで、ついでに入浴、そして買物少々。
葱汁と麦飯[#「葱汁と麦飯」に傍点]とは何となく調和してゐる、それが私の今日の晩餐だつた。
昨日も今日も酒なし、明日はどうだか解らない。
私もやうやくにして、私の句――ほんたうの句――水のやうな句[#「水のやうな句」に傍点]――山頭火の句が作れるやうになつたらしい
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