浜万年青、一名いかりおもと、それを愛して俊和尚が植えひろげてゐる。
私の句碑(松はみな枝たれて南無観世音)の前で撮影、私も久しぶりに法衣をも[#「も」に「マヽ」の注記]とうた。
私一人滞在、寺の夜はしづかだつた。
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   ぐうたら手記
□世間体や慾で営まれる世界はあまりに薄つぺらだ。
 義理や人情で動く世界もまだ/\駄目だ、人間のほんたうの世界はその奥にある、そこから、ほんたうの芸術が溢れ流れてくるのである。
□金持の君は、金さへあれば買はれるものを買ふのもわるくあるまい、貧乏な私は金では買へないものを求めるのもよからうではないか。
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 七月二十九日[#「七月二十九日」に二重傍線] 晴。

朝酒、それから和尚さん飯野さん、清丸さんたちに送られて、バスを乗り換へ乗り換へ飯塚へ。
今日はバスからバスへ、トクリからトクリの一日だつた。
Hで健と会飲、だいぶ痩せて元気がないから叱つてやつた、一年一度の父子情調だ。
待つた芸者と仲居とが口をそろへて曰く、親子で遊ばれる方は飯塚にもめつたにございません、――これはいつたい褒められた
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