草点描)――
私は晩秋初冬が好きだ。
小春日のうらゝかさは春ののどけさ以上である。
草のうつくしさ、萠えいづる草の、茂りはびこる草の、そして枯れてゆく草のうつくしさ。
雑草! その中に私自身を見出す。
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十一月廿七日[#「十一月廿七日」に二重傍線] けふも雨、おぼえず朝寝、午後は晴。
Kからの手紙が私の身心を熱くした。……
おだやかな、まことによい日であつた。
午後四時過ぎ、伊東さんが約の如く来庵、国森君へ電話する、酒と魚と豆腐とを買うてきて、三人で親しく話し合ひながら飲む、近頃めづらしいよい酒[#「よい酒」に傍点]であつた(街へいつしよに出て、わかれが何となくあきたらなかつたけれど)。
酔うてやつと帰庵、そのまゝ寝た、弱くなつたものだよ、山頭火も。――
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友、銭、酒
友はありがたい、銭はほしい、酒はうまい。
友を持ち、銭があつて、酒があつてはよすぎる!
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十一月廿八日[#「十一月廿八日」に二重傍線] 晴。
きれいさつぱりと昨日までの事は忘れてしまつて、新らしく生きよう!
寒い、冷える、――もう冬だ
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