に御飯を炊く、二合、今明日中はこれで十分。
暮れる前に、やうやくにして敬治君来庵。
お土産は鶏肉と酒(砂糖までも気をつけてありがたい)。
豆腐は昨日の残りがあり、ほうれん草は畑からぬいてきて、何と御馳走が出来たことだ、――ゆつくり飲んだ、よい酒だつた、うまい酒だつた、近来にない楽しい会談だつた、来る筈の樹明君が来てくれなかつたのは惜しかつた。
九時過ぎて敬治君は帰つていつた、私はあたゝかい寝床にはいつた、ぬくさがとう/\雨となつた、この二三日来また、どうもよくねむれない。……
十二月卅一日[#「十二月卅一日」に二重傍線] 雨。
昭和九年、一九三四年、私の五十三才の歳もいよ/\今日限りである。……
まことにおだやかな年の暮なるかな。
六時のサイレンと共に起きて、あれやこれやと一人の節季。
食慾がだん/\出てくるやうだ、うれしい。
Slowly and Steadily. 何事もこれでなければならない。
午前、樹明君来庵、餅と輪飾とを持つてきてくれる、一本つける、私は飲めないから、彼の飲みつぷりを観てゐるだけ、すまないと思ふ。……
病めば嗜好もかはつてくる、好きなものが嫌になつたり、
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