のいつまでも
・こゝろなぐさまない春雪やあるいてもあるいても
・藪椿ひらいてはおちる水の音
   防空デー、燈火管制の夜
・爆音、月は暈きてまうへ
・街はあかりをなくしたおぼろ夜となつた
・月夜いつぱいサイレンならしつゞける
・月をかすめて飛行機はとをざかるおぼろ
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 三月十日[#「三月十日」に二重傍線]

雨、春寒なか/\きびしい、袢纒を一枚かさねる。
終日独坐。
小鳥、殊に眼白が此頃興奮してきたやうだ、椿の木にあつまつて、朝から晩まで、恋の合唱をつゞけてゐる。
茫然として、私はそれにも聞き入るのである。
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   樹明君に
・月あかりのしたしい足音がやつてくる
   自分自身に
 椿が咲いたり落ちたり道は庵まで
   春雪二句追加
・雪すこし石の上
・ぶら/\あるけば淡雪ところ/″\
・霜どけの道をまがると焼場で
・墓場したしうて鴉なく
・早春の曇り日の墓のかたむき
 春の野が長い長い汽車を走らせる
[#ここで字下げ終わり]

 三月十一日[#「三月十一日」に二重傍線]

何もかも食べつくしてしまつた、朝は干大根をかんでは砂糖湯をすゝつ
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