あつた。
夜、宿直の樹明君から来状、来てくれといはれては、行きたい私だから、すぐ行く、冬村君ともいつしよになつて、飲んで話して、そして書く。
おとなしく別れて戻つた、まことに、まことによい月であつた、月夜のよさをよく味はつた。
とろ/\こゝろよいほどの発熱(風邪もわるくない!)
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 水底の岩も春らしい色となつた
・草の芽、めくらのおばさんが通る
・春は長い煙管を持つて
 君こひしゆふべのサイレン(!)
・冬の山からおりてくるまんまるい月
・枯枝をまるい月がのぼる
・月へいつまでも口笛ふいてゐる
・月のよさ、したしく言葉をかはしてゆく
・月のあかるさが木の根
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 二月十一日[#「二月十一日」に二重傍線] 紀元節、そして建国祭。

晴れると春を感じ、曇ると冬を感じた、春を冬が包んでゐるのだ。
周囲を掃除しながら、心臓の弱くなつたことをまざ/\と感じた、余命いくばく、忙しいぞ。
藪椿一輪を活ける、よいかな、よいかな。
午後、風が出た。
樹明君が吉野さんをひつぱつてきてくれた、三八九第六集の裏絵として、裏から見た其中庵を写してもらつた。
おだやか
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